星野源という人の歌が持つ生活感って、なんだか独特だ。
「髪の毛の匂い」「心が割れる音」みたいなワード選び、言葉の向こう側にある感覚に、穏やかだけど確実に、ダイレクトに訴えかけてくる感じとでも言うのか。
気が付いたら自分の中の繊細な部分に触れられて始めはドキッとするけど、本人の声やビジュアルが持つイメージもあって、決して恐怖は無くてむしろホッとする、みたいな。
単純な風景描写以上の、もっとこうエグいところに至るという意味での、生活感(上手く表現できているだろうか…)。
最近、「ばかのうた」「エピソード」「Stranger」をまとめ買いした。
「YELLOW DANCER」や「恋」以降の楽曲と比べるとどれもやや静かでゆっくりで、なんというか、暗い。
どちらが良い/悪いではないし、そもそも「それ以前」/「それ以後」の区別がそんなに明確というほどでもない。
だけど、彼が送ってきた人生や、その中で徐々に変わっていった(かもしれない)彼の思い、そこから様々な楽曲が出来上がっていく様を想像すると、時間の流れや世の中の移り変わり、自分自身の過去・現在・未来に思いが行って、だんだん取り止めが無くなって、ひとまず溜め息をつく。はぁー…。
本当に、不思議な魅力を持った人だな。
あと個人的には、若かりし日はいたって地味なキャラクターだったという彼が今や国民的スターに登り詰めたっていう事実は、シンプルに夢があると思う。
「好き」を仕事にして第一線で活躍し続けることは並大抵じゃないだろうけど、末永く活躍してほしい。
応援してます!