FERNANDES FGZ-400と、中身も外身も地味な中学生男子の僕

いつもどおり仕事が暇なのでネットサーフィンをしていると、「rockin'star★」というアパレルブランドのサイトで気になる写真を見つけた。

rockinstar.jp

スライド4枚目の写真でモデルの女の子が抱えているギター。このモデルを僕は知っている。あ、モデルっていうのはギターのモデルのことね、一応。

「知っている」という表現は、写真を見た瞬間の僕の状況を表すには少し違う。「FERNANDES」というロゴがしっかり刻まれているからブランドは分かる。ただ、詳しいシリーズ名・型番みたいなのは出てこない。なぜか。

全然大した話じゃないのでさっさと明かすと、このギター、僕が生まれて初めて買ったのと同じモデルっぽいのだ。後述するけど、購入時は色々いっぱいいっぱいでモデル名なんて目に入っていなかった。

さらに調査という名のネットサーフィンを続けると、モデル名もおそらく特定できた。「FGZ-400」というらしい。20年近く前のモデルだ。普通に生産終了しているっぽい。が、中古品は見つかった。

www.shimokura-webshop.com

当時購入したのも下倉楽器の店舗だった気がする。

僕は中2か中3くらいだったろうか。1万数千円を握りしめ、電車で1駅の楽器屋に一人で訪れ、目当てのギターを暫く見つめて(予め何度か通い、これにしようと決めていた)、決意を固めて店員さんに声を掛けた。心臓バクバクで試奏なんかできなかった。いきなり「これをください」だ。

hideやラルクが好きな学校の先輩がフェルナンデスのギターを持っていて、それ以外のブランドを僕はほとんど知らなかった。ギブソンやフェンダーがどの程度のシェアなのかも知らなかった。そんなわけで、欲しいブランドはフェルナンデス一択だった。

そのギターの鋭いフォルムと、ともするとV系っぽいカラーリングと、あとアーム! 中身も外身も地味な中学生男子の僕には似つかわしくないようなデザインで照れ臭かったけど、というかエレキギター自体が照れ臭かったけど、それらを手にしたら何かが変わる予感がした。

結果的にはバンドを組んだりはせず、家で黙々と弾くばかりだったけど、それでも何だか世界が広がった気がしたなあ。それから数年、次のギターを買うまでかなり弾いた。最終的には姉が欲しがったので譲ることにした。まだ持ってるのかな。久し振りに触ってみたいな。いま下倉楽器で売られてるのがまさにそれだったらどうしよう。

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いまの相棒はこいつ、Fender MIJ Traditional '70s Mustangさ。かわいいだろ?