フトアゴ麦茶物語~出会い編①~

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「あ!野菜じゃん」ってなってるフトアゴ麦茶

2022年が始まりました。

 

昨年2021年の思い出といえば、相変わらず社会はコロナに振り回されたり、私個人としては転職したり、かと思ったら体調がアレになって1日寝て過ごす日々が始まったり、仕事復帰してからというもの「早く週末にならんかな」と日々願っている……そんな2021年でした。割といろいろあった?かな?





そんななか、今年いちばんの思い出で、今後も我々夫婦にとって歴史の転換点となる出来事もありました。




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フトアゴヒゲトカゲの麦茶 約1歳 女子です



去る2021年4月24日、フトアゴヒゲトカゲの麦茶が我が家にやってきたのです!!

 

かわいいかわいい麦ちゃん!

 

 

モリモリ野菜を食べ、コオロギを追いかけまわし、あたたかいライトにあたってウトウトし、ウンチしたいときは何故か走り回り、ごはんがもらえない日は心なしかぼんやりとし…

 

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舌先がふたつに分かれてるのセクシー&キュートでチャーミングですよね

 

小さな身体で日々を精一杯生きる麦ちゃん、たいへんに愛おしいです。








そもそも、我々夫婦は「犬が飼いたい」といって昨年お引越しをしました。

 

もともとふたりとも動物好きなので、いつかは犬か猫を…もしくはカメさんを…などと言っていたのですが、

 

2、3年前に観た映画『犬ヶ島』の影響で一気に「犬がよい!!!!」となり

 


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(犬と人との絆を描いたとても素敵なストップモーションアニメですよ。主人公のアタリ少年と護衛犬のスポッツ:CV森川智之が初めて言葉を交わすシーンで私は泣いてしまった。たぶん全然泣くシーンじゃないんだけど、、、信頼できる相手のためにがんばる、って犬にとっての命題なんだな。その対象を得たときのよろこび、失ったときの苦しみを想うともう、、、)

 

ペット可マンションへの引っ越し&リモートワーク中心の職場への転職など、じわじわ準備を進めていたわけです。





しかしながらペットを飼う、というのは命を預かる、ということですから

 

その責任を考えるとなかなか踏ん切りがつかず。

 

そんななか、ホームセンターに内包されたペットショップをちょっと見てみようと足を踏み入れたところ…

 

売られていたイグアナの魅力に我々夫婦はくぎ付けに!!

 

恐竜のようにかっこよく、ポケモンのようにかわいらしく、思いのほか目がやさしく、口元はちょっと笑っているように見え、意外に曲線的なボディーはなまめかしく…

 

「爬虫類いいじゃん」となったわけです。

 

こんなこと言うと怒られそうだけど、ワンちゃん猫ちゃんと比べると格段に生体価格が安いので

 

手がだしやすそう、というのも正直あった。

 

ホームセンターに売ってるくらいメジャーなペットなんだな!という安心感もあったかもしれません。

 

今になって思えばまだまだそこまでメジャーじゃないのですが。

 

でも、とってもかわいくて魅力的な生き物です。








その後いろいろと勉強したうえで、近所にたまたま爬虫類愛好家の聖地ともいわれる専門店があったので

 

覗きにいってみました。





爬虫類倶楽部中野店」の入り口には、「ここはお化け屋敷ではありません。愛好家にとってはかわいい生き物です。こわい、気持ち悪いとさわぐ方は入店しないでください(大意)」といった張り紙がしてあります。

 

爬虫類は、愛好家にとってはとても表情豊かでかわいくてかっこいい素敵な生き物なのですが、苦手な人もいることは、承知しています。



けれど、爬虫類って気持ち悪いとか、爬虫類好きなんて変わってるとか言われるのは悲しくなります。

 

変なものが好きなんじゃない、美しいと感じるから好きなんだ!!

 

爬虫類愛好家たちが直面してきた偏見(?)の歴史が確かにある。それもあってか、ネットなどで情報収集しているとなんとなく初心者に厳しいようなイメージもありました。



「興味本位で見に来るんじゃない」的な。

 

お店のなかも、完全な初心者はほとんどいないのかな?という印象でした。

 

すでに飼育している人が、2匹目、3匹目の検討をしているのかな、と。








そんなわけで完全にビビり散らしながら店内をうろうろしていると、

 

我々を初心者と見破ったのか、「何かお探しですか?」と店員さんが声をかけてくれました。

 

最初は「えっと…」と挙動不審になってしまったのですが、勇気を出して「爬虫類は初めてなのですが、イグアナを飼ってみたいんです!」と相談することができました。

 

そういや、その後もお店には餌の購入などでよく行っていますが、店員さんから声かけられたのは後にも先にもこのときだけだな。笑

 

ワンちゃん猫ちゃんのショップだと「気になる子いますか?」「抱いてみますか?」「おうちで飼ってるんですか?」とグイグイ来られることが多いけど、爬虫類ショップはやはりちょっとだけ試されてる空間なのだ……多分。





「初めてでイグアナ飼いたいだ?なめてんのか」





と言われたらどうしようと思っていたのですが、その心配は杞憂に終わり

 

店員さんは大きなイグアナを温室から取り出して抱かせてくれました。

 

もっとゴツゴツしているかと思ってい皮膚はやわらかく、

 

おとなしく私に抱かれてくれるやさしさにますます爬虫類への想いが募ります。



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写真はイメージです。かうぇえらしいのう…




しかしながら、イグアナは最大で2メートル近く(尻尾含む)成長すると聞き、

 

イグアナ専用の放し飼いスペースを用意できそうにない我が家には難しそう、という結論に。

 

そこで店員さんにおすすめされたのが、フトアゴヒゲトカゲでした。

 

「丈夫でおとなしい。初めてでも飼いやすい。ペットリザードとして最適のトカゲです」

 

クールな店員さんが急に語りだすじゃん?

 

そして「フトアゴヒゲトカゲは、なつきますか?」ときいてみたところ

 

「なつきます!(即答)」





店員さんのこの言葉で「フトアゴにしよう!!」と我々は決心。

 

当時2月だったのですが、「春になればタマゴが孵るから、今よりいろんな子が見れますよ」と、購入を安易に急がせないところも好印象でした。

 

(※なお、爬虫類がなつくか否かは愛好家同士でも「なつく派閥」「慣れはするけどなつかない派閥」が存在し、ネット上で不毛な論争が繰り広げられることもあるのですが、本当のところは爬虫類本人にしかわからないので、人間はしっかり観察したうえで信じたいほうを信じればいいと思います。ただ、明らかに危険だったりストレスを感じているのに「うちの子は私になついてるから大丈夫!」とか、本当は食べさせてはいけない人間のお菓子を与えて「この子はほんとにケーキが好きだから仕方ない」と対策を打たないような、人間よがりの思い込みはNGだと私は考えています。これは犬猫でも一緒よね。なお本で読んだのですが、爬虫類のコミュニケーションについてはまだまだわかっていないことも多く、「絶対になつかない」とは言い切れないのが実際のところだそうです。ちなみにうちの麦茶は我々夫婦の存在を認識はしているようす)








そんなわけで、春の生体購入を目指し我々夫婦は飼育方法の勉強をしておき、

 

4月に入ったところで前職の退職金を活用して水槽、ランプソケット、サーモスタットなどが入った飼育スタートセットを購入。餌とかもろもろ消耗品も購入して5~6万円くらいだったかな。もう後戻りはできない。

 

「来週はいよいよお迎えにいく」というところまでたどり着くのでした!!





長くなっちゃったので続きます。

 

次回、いよいよ麦ちゃんと出会う!!!

 

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これが麦ちゃんちだ!フロントに立ち何かを訴える麦ちゃん(ごはんが欲しいか、外に出たいか)





【余談】

 

飼い始めるにあたって&買い始めてからも情報収集のため爬虫類系YouTubeとかめっちゃ見たけど、複数冊専門書を読むのがいちばんよかったです。

 

あと、なるべく爬虫類専門の獣医さんとか、専門家の意見を参考にする。

 

いろんな事例をフラットな視点で見ている獣医の意見はやっぱり貴重。

 

動画やブログは飼い主さんの経験バイアスとか、飼育環境の違いとかあるので素直に鵜呑みにしすぎるのは危険かなと思った。当たり前だけど実際飼い始めてみると全然動画の通りにいかない。もちろん「こういう場合もある」「傾向としてはこんな感じ」という風に、参考になる部分は多いにありますが。





万が一トラブルがおきたとき不安がっているだけでは課題は解決しないし、

 

相手が生き物である以上「こういうときはこうすれば解決」みたいなお役立ち情報はない…

 

きちんと正しい知識をつけつつ、しっかりと目の前の生体を観察して、ときにはプロの意見や世間の風潮を参考にしつつ、最善の方法は何か?自分で考えるのが大事だと思いました。





こういう心持になった背景もまたいずれ…





また、ネット上の情報は間違っているものや曖昧なものも多く、ただただ不安を煽るようなものも少なくなく、かつては調べるほど不安になり、安心したいがためにもっと検索を続ける…という悪循環に陥りがちだったのですが、

 

「ん?」と思ったら一次情報まで探して納得することで私はだいぶコントロールできるようになりました。

 

(たとえば、よくない甲状腺疾患を引き起こすとされている「ゴイトロゲン」という成分、

 

豆苗やブロッコリーに含まれているからあげすぎちゃだめ!とされているんですが、

 

じゃあどのくらいからあげすぎなんだ?と思ったときに、人間の臨床情報を調べたり、野菜に含まれているゴイトロゲンの量を調べて比較してみる、などやってました。迷ったときは一度別の角度から調べてみるのもおすすめです