2019年5月4日(土)
10:05~ SillyBilly(GO TO JAPAN JAM 2019優勝アーティスト)
3ピースの元気な若者たちだった。「JAPAN JAMの中で一番バカなバンド」と紹介するように運営に頼んだそうだ。
普段どんな風に暮らしてるんだろう。このステージに照準を合わせて、バイトの合間を縫ってコツコツ練習してきたんだろうか。
こちらで勝手にドラマを想像してしまうのは僕の悪いクセだな。ほどほどにしないと。
熱い音楽と熱いメッセージをたくさん放出していた。僕は芝生に寝転び、ビールを飲みながらそれを見ていた。
10:30~ Nulbarich
期待通りのオシャレさで素晴らしかった。
それはまあいいんだけど、終演後のコメント動画で「夏を乗り切るための秘訣」というお題に対して
「まずは…水」
と回答していたのが最高だった。真面目なのね。
12:45~ 04 Limited Sazabys
去年のライブ動画で見た「YouTubeじゃ足りないんでしょ!」というシャウトを、まさか生で見られるなんて…。感激。そうだよ、足りないよ。もっとくれよ!GEN!!
終盤の「swim」で僕は少し泣いてしまった。いつかの後悔や自己嫌悪も、何億通り・何億光年の果てにあって、その先にも未来は輝かしくあって。
RYU-TAのいかつい煽りでフフッってなっちゃうけど、やっぱいいなあ。ありがとうっていう気持ちになる。
14:15~ ももいろクローバーZ
この日は10-FEET、フォーリミ、TOTALFATあたりのパンク/ラウドが目当てっぽいお客さんが多かったけど、それを上回るかも?くらいの勢力でモノノフが出没していた。色鮮やかなコスチュームやグッズを身に纏ったお兄さんたち。迫力。
ステージが始まってからもすごかった。最前エリアやばそうだったな。夏前のフェスでよかった。でもアイドル地獄、楽しそう。
15:45~ ORANGE RANGE
ヒット曲の盛り上がりはすごかったな。ヒット曲の盛り上がりは。あと「SUSHI食べたい」も聴けたの嬉しかった。AC部。
ORANGE RANGEのキャリアっていいなって思う。メジャーでがっつり売った後はインディーズに移って地元でマイペースに活動。色々と苦労もしてるかもしれないけど、憧れる生き方だ。
17:15~ UNISON SQUARE GARDEN
たぶん、たぶんだけど、僕のようなユニゾンニワカ野郎は結構いて、終盤まであまり知らない曲が続いて「…うん」ってなってたと思う。そして、MC少なめ斎藤くんの「ラスト!!」という叫びからのドラムイントロでみんな「うおおおお!!」ってなってたと思う。
「シュガーソングとビターステップ」はそんな曲。
18:00~ Aimer
あまりメディアに顔を出さないことでおなじみAimerさん。LOTUSのトリとして日が落ちてきてからの登場だった。
アコースティックセットだったようで、某アニメや某映画の主題歌も新鮮なアレンジで聴けてお得でした。かさねぇ!(浅野忠信ボイスで)
最近のフェスはとにかくグイグイ盛り上げてなんぼみたいな風潮があるけど、こうやってじっくり聴けるアーティストがいるのは素直に嬉しいなあ。特に夜間だと雰囲気がすごくよい宵。
18:55~ 10-FEET
いまだに昔の曲をそんなに知らないけど、何度もフェスで見かけるうちに覚えてきた感がある。
基本おもろい兄ちゃんたちだけど、時々挟んでくる熱いMCでぐっときちゃうね。そこから「その向こうへ」とかが続いちゃうとやばいね。
国内のこのジャンルはこの人たちがまだまだエースなんだろうなと思う。
2019年5月5日(日)
12:45~ きゃりーぱみゅぱみゅ
前日の疲れもあって昼過ぎに到着。突然雨が降ったり止んだりで、野外フェスらしくて良かったよ、うん。
改めて言うほどのことでもないけど、きゃりーちゃんは衣装もダンスも歌もMCもだいたい全部かわいかった。
あと何ていうか、ちゃんとしてる。ちゃんとアーティストやってる。そういうところすごいなって思う。
13:30~ 四星球
開始直前にパンサーの3人を見かけた。JAPAN COUNTDOWNの取材だったっぽい。
四星球に関しては、コミックバンドとしてのスタンスとか全力のパフォーマンスとかは尊敬までしてるけど、純粋にお笑いとしてはそんなにハマらないな…。
あと、1人で見てる時に指示に合わせて手を上げたり回ったりが結構つらいです。相当思い切らないとできない。ごめんなさい。個人の感想です。
14:15~ スキマスイッチ
宇宙兄弟とおっさんずラブの歌を聴けた時点で僕的満足度は概ね100%を達成した。
さすがの演奏力、歌唱力。積み上げたものをぶっ壊しても、またすぐに積み上げる。
15:45~ THE ORAL CIGARETTES
それはもうどえらい動員だったと聞いた。
個人的な見解では、ああいうちょっとV寄りな作風でこのご時世にここまで支持を得るのは割と不可解なんだけど、いったいどういうメカニズムなんだろうか。
好きでも嫌いでもないけど、今後の動向は興味深いなって思う。
16:30~ SUPER BEAVER
同世代でいま最も熱いバンドだと思う。売り上げが~とか、演奏技術が~とか、まあそれもそうだけどそこじゃなくて、何ていうの? 精神が? 熱い? みたいな?
何を歌うのか、誰に歌うのか、どうして歌うのかがしっかり感じられる気がする。そういうパフォーマンスをこの日も彼らはしていた。
17:15~ 東京スカパラダイスオーケストラ
スカパラはこれまで色々なフェスのステージで高確率でゲストを呼んできたし、今回もそうだろうと思っていた。少し前にトリビュート盤を出したので、あの人やこの人が来るかも? なんて予想を立てたりしてたけど、事前にアナウンスされたのはまさかのさかなクン。そこかー。
実際見てみたらさかなクン本人が滅茶苦茶楽しんでいたのがよくわかって、スカパラのメンバーも見てる僕たちも何だか優しい気持ちで過ごせた感じがする。いい時間だった。
18:00~ ゲスの極み乙女。
いろいろあったけど、川谷絵音の作詞・作曲センスとギターの技術は同世代の中じゃたぶんトップクラスだよなあ。しょうもない言い方をすると、音楽の神様に愛されてる、的な。
この日もそういうセンスと技術をバッチリ披露し、お客さんも楽しませて、素晴らしいライブだった。かっこいい。認めざるを得ない。
18:55~ [ALEXANDROS]
ドラムの庄村さんが体調不良により欠席。代打でBIGMAMAのリアドさんが来てました。
正直彼らの音楽もそんなには知らないので後方でゆったりしながら聴いていたけど、すぐそばにいた高校生?男子とその家族がめっちゃキャーキャー言ってたのが印象的だった。物凄く支持されているんだなと実感。なんかいいな。
2019年5月6日(月)
11:15~ My Hair is Bad
3日間を通じて、ライブを初めて見るアーティストが多い。とても有意義。
マイヘア。フロム上越。音はもっさりしてて熱いんだけど、歌詞の世界観からはなんとなーく日本の原風景の匂いがして、あと少し艶っぽい。ありそうでなかったような、でも昔からあったような、不思議なバンドだなと思った。
12:00~ ナオト・インティライミ
太陽の祭の人。太陽でも祭でもなく、太陽の祭。っていうのを名前に冠した人。並みのティライミであるはずがない。
事前に配信されたライブ映像は、炎天下でギッチギチのお客さんがタオルを振り回して踊り回る強烈なものだったけど、今回のように芝生の会場でのんびり聴くのもいいもんでした。
あと知らなかったけど、ティライミ踊り上手い。
12:45~ ヤバイTシャツ屋さん
コミックバンド、って言っていいのかな…わからんけど。でも歌ったり喋ったり、終始一生懸命で、きっといいやつらなんだろうなと、そんなことを思った。
会場一丸となっての「入籍」コールはシュールでしかない。
13:30~ ストレイテナー
かなり前方で見た。近くにいた女性客が「ひなっちかわいい…」とこぼしていたのがとても心に残った。バニラズ牧くんはちょっとイケメンがすぎる。「シーグラス」はやっぱりいい曲。「スパイラル」もすごくいい曲。
15:00~ go!go!vanillas
昨年末の長谷川プリティ敬祐さん交通事故以来、色々と大変な場面に立ち会っていたであろうバニラズ。ただその分世間からの注目度もまたグッと高まったのではと僕は思っており、勝手に「苦境特需」などと評価していた。
よく考えなくともすげえ失礼だなこれ。本当にごめんなさい。
このJAPAN JAMでは3人+ベース音源同期っていう形で演奏していたみたいだけど、そりゃもうどえらい盛り上がりでした。カラダウゴイチャウ…。
完全復活を心から願うばかりだ。
16:30~ 夜の本気ダンス
このバンドもまたカラダウゴイチャウ系だよね。みんな細くて足長くてオシャレで羨ましい…。シルクのシャツをインして、髪を撫でつけて、重めの黒縁眼鏡をかけてみたい…。
この日の大トリであるアジカンの楽曲のカバーなんかも披露し、とてもフェス映えのするアゲアゲなライブでした。まんまと乗せられて、せーのでジャンプしちゃった。
17:15~ UVERworld
僕の実感よりも全然圧倒的に、世の中にはウーバーファンが多い。この日のメイン層といって差し支えなさそうだった。
ステージではメンバー(ドラムの真太郎以外)のためのお立ち台が設置されており、ここぞというシーンではメンバー(ドラムの真太郎以外)が並び立ってオーディエンスを盛り上げた。これが華やかでかっこいいんだわ。
デビュー後のアルバム5枚くらいまで追っかけていた僕には厳しめのセトリだったけど、周囲の熱気に飲まれて適当に声出しちゃうのも悪くないね。
18:55~ ASIAN KUNG-FU GENERATION
俺たちのアジフー。私たちのカンジェネ。
ゴッチは終始「本当に幸せです」「ありがとう」といった言葉を口にしており、そして日本におけるフェス、ひいてはポップミュージック文化の発展に心から感動しているみたいだった。確かに、20年あまりのアジカンの歴史はフェスと共に歩んだ歴史でもあるもんね。
僕は伝聞でしか知らないけど、初回のフジロックとかはもう逆に伝説らしいし、それを思うと、今こうして5月の穏やかな休日に芝生でのんびり楽しめるフェスがあるのは、きっとすごいことなのだろうなと思う。
ゴッチのそういう、日本での文化の発展そのものとか、若者の未来とか、そういう大きなもの(大きすぎて普通ならあんまり関わりたくないもの)への真摯な思いに触れると、ちゃんとしなきゃなっていう気持ちになる。「ちゃんと」が具体的に何なのかはわからないけど、確かに心の背筋が伸びるのを感じる。
ラスト、新曲の「解放区」を高らかに歌ってアジカンはステージを去り、僕のJAPAN JAMも終わった。
音楽をこれからも愛し続けていこう。そんなことを僕は思った。