くれる

年末

もうすっかり年末ムードだ。年末モードか? いや年末MODE MOOD MODEか? まあいいや。

2020年が暮れていく。毎年のようにあっという間のスピードで。何かに置いて行かれるのは、いつだって、どんな状況でだって寂しい。

コロナ

今年はコロナ・コロナ・コロナで、もうすっかり疲れ切ってしまった。感染したわけでも仕事が無くなったわけでもないので、本当にただ疲れただけだ。もっとシリアスな状況にある方は大勢いるだろうけど、ここでくらいは言わせてください。疲れました。

そして困ったことに、2020年が終わったからといってコロナが終わるわけではないのよね。マジかよしんどい。ワクチンとか色々どうなんですかね? よさそうだったらその時は教えてください。それまでは寝ながら待ってるから。

週末

この週末は珍しく特殊なイベントが続き、とても楽しかった。コロナ禍を思うとわりと不適切かもしれないけど、ここでくらいは言わせてください。楽しかった。

金曜日

会社を定時に出て、妻と妻の友人Aさんとともに映画「鬼滅の刃」を見る。鑑賞は2度目だが、今回は人生初のIMAX。デフォルトで音がでかい映画だけど、さらにパワーアップしている。魘夢の断末魔が全方向から聞こえてくる。泣きポイントでは初回と変わらず泣かしてきた。凄い映画だ。なおAさんは4回目だそうでした。

書きながらさらっとネタバレするかもしれないからご注意を。

言うまでもなく煉獄さんが死ぬほど魅力的なのだが、どう魅力的かといえばいくつかあって、

  • 部下を守りながら問題解決のために率先して動いてくれるし、アドバイスしてくれるし、励ましてくれる。上司として最高すぎる。
  • 人間の儚さ・強さ・美しさを知っており、それを愛している。猗窩座や魘夢ら鬼には恐らく理解できない価値観である。
  • 父親に突き放されれば寂しくなり、でも弟のことは兄として優しく励まし、母親が説く「強い者の責務」を命懸けで全うし、それを果たした際には子供が甘えるような顔で笑う。そんな人間臭さ、可愛さがある。

失うにはあまりに惜しい人物だったが、それと同時に柱に名を連ねる誰もが、何だかんだで同じような強さと優しさを持ち合わせているんだろうなということも考える。たぶんあの不死川も。そのあたりが柱のプロフェッショナルたる所以なのではないだろうか。

鑑賞後、居酒屋でみんなで早口で語り合い、気付けば深夜1時を回っていた。こういうバカみたいな飲み会が本当に久しぶりで、すごく幸せだった。

土曜日

何とか午前中に起床し、1,500円カットの床屋で急に短髪になってやった。店での仕上がりは妻曰く「愛の不時着」(まあわかるけど。ネトフリ入ろうかな)とのことだったが、さらにセルフで前髪を調整しスタイリング剤を使うことで「この恋あたためますか」の仲野太賀ふうに整ったと自負している。

午後は妻の友人Bさんによるピアノコンサートを見に行く。「癒し」をタイトルに掲げた、今の世相にぴったりの優しく楽しい内容だった。そういえばもうすぐクリスマスでもある。形は多少変わっても、平和に過ごしたいものだね。ちなみにBさん、気が散るからとの理由からこの日を終えるまでは鬼滅を封印していたらしい。どうか心置きなく楽しんでほしい。

夜。妻と、最近急速に仲良くなったという妻の同僚Cさんとの飲み会に途中参加する。少し年上の方だったが、明るくはっきりとした物言いで初対面のこちらまで楽しくなる。妻の仕事への不満をたくさん受け止めてくれてありがとうございます。Cさん、一時期は僕の現職場近くにいたらしく、僕よりも近隣の飲食店に詳しいようだ。いずれ案内していただこう。あと、その日の店にいたイケメンさんとCさんが何やらいい雰囲気になったみたいでびっくりした。初対面なのに嬉しくなっちゃったぞ。上手くいくことを願っています。

日曜日

この日も何とか午前中に起床し、ニチアサを少し見る。「かりそめ天国」の後藤一家茨城旅行が面白かった。

午後、渋谷で開催されている「超勇者展」に妻と行く。勇者シリーズ自体については簡潔には説明できない(愛ゆえに)。今回は前半の内容ということで、エクスカイザー、ファイバード、ダ・ガーン、マイトガイン、ジェイデッカーの設定資料が展示されていた。

スターガオガイガーとスーパーファイヤーダグオン。かっけえ…!!

スターガオガイガーとスーパーファイヤーダグオン。かっけえ…!!

昔買ってもらったおもちゃ(ゴッドマックス、スーパーガーディオン。大好き)や、欲しかったけど手に入らなかったおもちゃ(これはマジで色々ある)に思いをはせながら、一つ一つじっくりと眺めた。プロデューサー・メカデザイナーとタカラの膨大な打ち合わせ、ボツ案の数々、手描きのセル画など、一つの作品を生み出すのにどれほどの手間とマネーと情熱が必要か、大人になると色々わかってこれはこれで味わい深い。

マイトガインとジェイデッカーのキャラデザは石田敦子さんという方なのだが、女性ならではの視点による【かわいい】【かっこいい】【ちょっとエロい(決して下品でない(ここ重要!))】な細かな造形がなされていることがわかり、とても興味深かった。瞳のハイライト、髪のクセ、衣装デザイン、言いそうなセリフの設定がいっぱい書き込まれており、石田さん自身が楽しんで制作していることが伝わってきたのがよかった。

僕自身ではなく、妻が今、何度目かの人生の分岐点に立っている。傍から見ている僕は、彼女の日々の頑張りを眩しく見つめるばかりだ。何とか力になれたらと思っている。妻よ、何でも言ってよね。

妻の現職での成果物、携わったプロジェクトをここ数年間で色々見てきた。会社内の細かい不満話に共感しつつ、最終的に創り出されるものはやっぱりどれも凄い。トップランナーなのだなとしみじみする。

そんな仕事の日々にも、もう少ししたら節目が訪れるようだ。はっきりしたことはまだわからないけど、きっと節目ができるのだろう。節目以前と節目以降ができるのだろう。

人生

だけど妻も僕も仕事だけをして生きているわけではなくもっと大きな、人生そのものとも言えるような流れの中で、色々なものを抱えて時に持ち替えながら、何とかかんとか泳いでいるんだよな。うん、ふとそんなイメージが浮かんだ。ちなみに泳ぎは苦手だ。だから人生も怖い。

流れは速いし水は冷たい。それでも妻と共にあればどうにか泳ぎ切れるだろうか。これからも“The day with the 妻”(妻とだけ通じる構文です)が続くことを願っている。